【施工日記】I様邸新築工事④土台敷き

 

養生期間を経て、無事に基礎コンクリートが完成しました。今回はI様邸の基礎型枠バラシ後~土台敷きまでの流れをご紹介します。

 

土台敷き」とは、基礎コンクリートの立上りに土台(※1)を設置し、土台と土台の間に大引(※2)や根太を組んでいくことにより、1階床の骨組みを作る工程です。

 

※1 土台とは、基礎コンクリートと1階柱の間に設置する材木のこと

※2 大引とは、1階床を支える材木のことで、大引の端部は土台に固定する

 

型枠バラシ後の基礎

 

設備配管

 

この段階での「設備配管」は、外回りや床下に給水・排水などの配管工事をする工程です。床ができた後だと、狭いスペースでの作業になるため効率も落ちるので、土台敷き前に設備配管工事をするのが一般的です。

 

グレーの太い配管が排水用で、青が水、赤がお湯となっています。どこへ続いているか分かるように、”UB=浴室、K=キッチン…”と書いてあります。

 

 

排水管

給水管

 

給湯管

 

天端リスト・コーキング

 

天端リスト」とは、基礎と土台材のあいだに挟み、外気を床下へ通さなくする気密のためのパッキンのことです。家の外周に敷いていきます。エコな家の仕様は、「気密」が重要となってくるので、天端リストの設置は欠かせない工程です。

 

黒の部分はゴムになっており、基礎と土台の間のわずかなすき間も埋めることができます。コーナーには専用のL型の天端リストを用いて、連結部に少しのすき間もできないよう10㎝程重ねて設置しています。

 

更に、設置後には外周をぐるーっとコーキング(目地材で蓋をする)することで、気密性を高めて完了です。

 

シート部分には、基礎から土台へ上がってくる水分を食い止める役割があります。

コーナー部分

外周と高さを合わせるために、内部にも天端リストを敷きます。

横から見るとゴムが押し潰れているのが分かります。

コーキング前

コーキング後

基礎の型枠でできたすき間もしっかりコーキングします。

 

土台敷き

 

土台を設置する前にはいくつか準備があります。まず、ホールダウン(※3)とアンカーボルト(※4)が垂直になるよう微調整をして、ナットを外しておきます。次に、土台の設置場所に材木を並べ、ホールダウンとアンカーボルトの位置を測りながら土台に穴あけをしていきます。

 

そして、墨付けした位置を確認しながら土台を設置していきます。材木は全てプレカット加工(※5)してあるので、設置してボルトを締めて完了です。

 

※3 ホールダウンとは、柱が土台や梁から抜けるのを防ぐために取り付ける金物

※4 アンカーボルトとは、土台と基礎を繋げるために取り付ける金物

※5 プレカットとは、工場などで材木を切断したり加工を施しておくこと

 

 

 

 

 

大引、根太入れ

 

大引は、端部はプレカットにより土台に架かるようになっており、下部は鋼製束で支えています。水平高さを見ながら、ボンドとビスで二重に固定しました。

 

土台の組み方や使う材木の種類は色々ありますが、今回は、大引(桧105角)に根太(桧60角)を細かく入れているため大変頑丈なつくりとなっています。

 

 

設置し、ボンドが空気に触れぷくっとしてきたら接着されている証です。

 

303ピッチで根太が入っています。

 

防塵塗装・防蟻処理

 

防塵塗装」は、粉塵がでないように基礎に薬剤を散布する工程です。当社の建物は、空気が循環するため床下がチャンバー(※6)になっているので、粉塵を抑えることがとても重要です。基礎立上り部分も念入りに吹き付けました。

 

また、主成分がケイ酸塩(天然素材)のSKバリヤーコートを使用しており、粉塵抑制のほかに耐摩耗性があるため、基礎表面を緻密で強固にもしてくれます。

 

防蟻処理にはホウ酸(主成分は塩、天然素材)を使用しており、材木の4面全てにしっかりと吹き付けています。I様邸の土台材には、すでに耐久性と耐蟻性に優れた桧の注入材(※7)を使用していますが、土台材にもさらに吹き付けました。

 

当社の建物は、空気が循環する基礎内も含め天然素材しか使いません。

 

※6 チャンバーとは、空気が流れることを想定している設備や部屋のこと

※7 注入材とは、材木の表面にいくつも切れ込みを付けて防腐・防虫作用のある薬剤を染み込ませたもの

 

防塵塗装

防蟻処理

床合板

 

最後に床合板を敷いて、土台敷きは完了です。

 

 

足場組立

 

土台敷きが終わると、建方に向けて足場が組まれます。

 

 

建方で使う1階の柱などを足場内に入れておきます。

 

 

今回は、I様邸の土台敷きの流れをご紹介しました。次回はいよいよ建方です!その様子は、次の【施工日記】でお伝えします。

また当ホームページのこちらのページからもパンフレット送付依頼を受け付けていますので、気になる方はぜひお問い合わせください。